73th GAKUTEN WINNER INTERVIEW
第73回 学展 受賞者インタビュー
『国立新美術館』(東京・六本木)で開催された、第73回 学展作品展。今年は3年ぶりに表彰式も開催され、審査員による審査報告や賞状授与、作品展のコンセプト『新しい時代を創るとき』にちなんだインタビュー動画の上映が実施されるなど、昨年以上に活気溢れる作品展となった。表彰式にも参加した各部門の上位受賞者4名に、出展作品やアート制作に向ける思いをうかがった。
中学部
入賞
Meow
WORK TITLE
Hopeful
「私は今13歳なので、人生はまだまだこれからです。この先、生きていく中で様々な情報や感情だったり、記憶などをたくさん詰め込んでいくことができます。そんな未来への期待を表しています」。作品のテーマについて、明るい笑顔で語ってくれたのは、中学校に通いながら、アーティスト活動にも取り組むMeow(ミャオ)さん。本作『Hopeful』では、様々な濃淡の水色をつくることにこだわりながら、自身の頭の中のイメージを表現した。
Meowさんは、現在独学でアートを学んでいるが、小学生の頃は月2回ほど造形教室に通っていたそう。絵の描き方はあえて教えないという先生の方針のもと、毎回テーマと材料だけを提示され、立体や絵画など各々が自由な手法で制作をするスタイルだった。「自分で考えるので、思った通りに描けないことも多かったです。でも、様々な作品づくりを何度も繰り返すうちに、自分なりの表現を身につけることができたと思っています」。
今まで様々な画材を使って制作をするなかで、特に色の融合に魅了されてきたというMeowさん。普段制作する作品の多くは、淡い色の紫と水色を基調とするなど、色に対する意識が強くあるそう。「描く度に自分の色が生まれ自分の世界観が現れます。それは自分の心の表現です。これからは今よりももっと自分らしい絵を描いていきたいと思っています」。
最後に今後の活動について聞いてみると、「これまでも、国内外のグループ展に参加してきましたが、今後も日本に留まらずに世界中の人々に作品を見てもらい、自身の奥底にあるものを感じ取ってもらえたら嬉しい」と語ってくれた。