74th GAKUTEN WINNER INTERVIEW
第74回 学展 受賞者インタビュー
8/18(日)まで『国立新美術館』(東京・六本木)で開催された第74回 学展作品展。今年も幼少部から一般部まで、幅広い年代の出展者による個性豊かな作品が会場を彩った。期間中に開催された表彰式では、審査員による審査報告や賞状授与、また作品展のコンセプト『世界を変えろ』をテーマにしたインタビュー動画も上映された。表彰式にも参加した各部門の上位受賞者4名に、出展作品や今後のアート制作に対する思いをうかがった。
一般部
優秀賞
塩崎玲奈
WORK TITLE
Elizabeth
"水辺の岸にて陰からこちらをジッと見つめるワニ。
周辺には骨が散らばり、そばの水辺には何やら動物の体の一部が浮いている。
その一方で、ワニの口元や浮かんでいる食べ残しには蝶達が舞い降り、ワニのおこぼれを預かっている。"
ワニをモチーフに、生と死をテーマに制作された絵画作品。塩崎さんの死生観である「死は美しくもあり残酷、だが死を糧に生がある、死は生を輝かせる」というメッセージが込められている。
本作で特にこだわったのは、光の表現。「全体的な明暗、光が当たっている部分の境目に暖色を入れるなど工夫しました。あと蝶と水面に反射して映っているワニの下顎の描写は、作品のなかで1番気に入っているところです」。
今後の制作活動については、「もっと多くの人に自身の作品を見ていただき、絵で生計をたてていけるようになりたいです。作品を制作する上で、どこか少し不気味であったり不穏な雰囲気をもっている作品を描きたいという理想があるので、自分の中で納得出来る作品が生み出せるようにもっと頑張りたいです。あと、インスタレーションや立体物を作ってみたいなとも考えています」と意気込みを語ってくれた。